・CSA
1919年にカナダ技術規格協会として、国家規格を制定する非営利団体として設立され、1944年にカナダ規格協会(CAS)と改称。広範囲な規格標準化を行い、製造業者と消費者の利益を図っており、特に電気機器、ガス石油燃焼器具、感電火災に関する安全性の高い分野は連邦法、または州法によって強制適用される。
・シーケンス
電源機器の運転に関して、あらかじめ定められた作動順序(シーケンス)に従って入出力および信号送受の制御を行うこと。
・CB
ヨーロッパ各国間の電気安全規格を統一し、各国間の規格上の差異を無くし貿易流通上の障害を取り除くため、CEE規格書(ヨーロッパ統一)を発行し、各国がこれを自国の国家規格に採用すべく強力に推進してきた。また一方、CEE規格の承認制度を確立し、この機関をCB機関と称する。
・JET
公益法人として中立公正な立場に立った検査機関で、電気用品安全法の技術基準による型式認可試験、依頼試験、その他工業標準化法等の法令による公示検査、また、海外検査機関とも提携し、相互認証試験、委託工場検査をも行っており国際的な検査機関として活躍している。また、国際協力事業として開発途上国に対して、規格の作成、検査設備の整備、研修等で協力している。
・JIS規格
工業標準化法に基づき日本工業標準調査会(JISC)において、調査審議のうえ政府によって制定される、鉱工業にかんする国家規格である。JISは用語をはじめ製品、材料、試験方法などについて、規格が制定されている。
・CISPR
放送や無線通信への無線妨害に関する規格や測定法を国際的に統一し、国際貿易に支障ないよう各国に勧告することを行っているIECの無線障害に関する特別委員会。1934年設立。日本は、1953年IEC加入にて正式メンバーとなり第12回ロンドン総会より参加。
・自然空冷
冷却する媒体として空気を用いる冷却方式で、自然の対流、輻射、伝導を利用して行う。
・実効値
瞬時値の2乗の平均値の平方根。
・自動復帰
異常状態に対して作動した保護機能が、異常状態の解除と共に正常動作状態に自動的に戻る機能。
・出力インピーダンス
負荷側から見た電源機器の出力端子間の等価内部インピーダンス。スイッチング電源は、チョークコイルやコンデンサによる平滑回路を有するため、周波数特性があり、平滑回路の共振周波数やその倍周波でインピーダンスが大きくなるものがある。
・出力短絡
出力端子間に、0Ω近似の低インピーダンス負荷が接続された状態、または接続する事。
・出力ディレーティング
電源機器及び使用部品の信頼性を確保するため、動作周囲温度の上限または下限付近で定格出力電力よりも低い出力電力で使用すること。
・出力電圧
出力端子間に現れる電圧。
・出力電圧可変範囲
定電圧精度が保証される条件で、外部から出力電圧を調整することが可能な範囲。
・出力電流
出力端子から負荷に流れる電流。
・出力保持時間
入力電圧を遮断した時から、出力電圧が定電圧精度の規格範囲を保持しているところまでの時間。
(クリックで拡大します)
・受動部品
出力が入力信号だけで定まる部品で、エネルギー源として働かない回路素子。代表的な部品として、抵抗、コンデンサ、インダクタなどがある。
・準尖頭値
インパルス性の強いノイズをメータ形の測定値で計測する場合、その応答時間の長さのため、ピーク値を正しく指示しないことがある。検波器およびメータ部の時定数を定めて、この問題解決を図った検波方法で、時定数およ応答時間は、CISPR
Pub1.16で定められている。これに対し、時定数を持たず、ノイズそのもののピーク値を検出することを尖頭値検波という。
・瞬停保証時間
入力電圧を瞬時遮断した時、出力電圧が定電圧精度範囲を保持している入力電圧の遮断時間。
・使用温度範囲
規格を満足し、連続で使用し得る電源機器の周囲温度の許容範囲。周囲温度は電源自身の発熱による影響が及ばない位置の温度である。
・衝撃試験
環境試験におけるストレス(環境因子)の一つで、アイテムに衝撃を加える試験のこと。
・使用湿度範囲
規格を満足し、連続して使用し得る電源機器の周囲湿度の許容範囲。
・冗長運転
電源システムの信頼性を確保するため、必要電源機器数に対してプラス1台以上を追加して運転すること。
・商用電源
家庭や工場に電力会社から送られて来る交流電力で、定格の周波数および電圧値は各国で異なる。一般的には周波数は、50/60Hz。電圧は、100V系として100/110/115/120V、200V系として200/220/230/240Vがある。
・初期故障期
バスタブカーブの初期において、故障率が急激に減少する期間。
・初期ドリフト
定格入出力条件において、入力を印加後、指定時までの出力電圧の変動。
・自励式コンバータ
コンバータ回路内に独立した発振回路を持たず、スイッチング回路のトランスや分布容量を利用して帰還回路を構成して発振させる回路。RCCやロイヤー方式コンバータなど。
・振動試験
環境試験の一つで、耐振動性を調べる試験のこと。振動のタイプ(正弦波振動が一般的)、周波数範囲、振幅、加振の方法と方向などの条件で規定される。
|
出典:一般社団法人 電子情報技術産業協会『スイッチング電源用語集』 JEITA RCR-9101
『スイッチング電源通則(AC-DC)』 JEITA RCR-9130